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2023年に田中、金田、中島の新しい経営陣を迎えたTeam Energy。
1年を終えるタイミングで、当初掲げた目標に対しての振り返りやTeam Energyのこれからについて話し合うことに。今回は、2024年に向けた目標や計画などを語ってもらいました。
前半では2023年に感じたTeam Energyの変化や課題について振り返っています。こちらもご覧ください!
プロフィール
田中 正
Team Energy株式会社 代表取締役社長
スポーツクラブで働き、オリンピック選手育成に情熱を注ぐ。37歳で社内ベンチャーで起こした事業でマザーズに上場。100人の社長を育成するという志を持って(株)アンビシャスを創業する。その後、(株)関門海(東二部) 玄品ふぐ展開の会社再建で代表取締役社長に就任。社長兼CFO、会長兼CEOを歴任して退任。現在Team Energy株式会社で代表取締役社長を務める。
金田 隼人
Team Energy株式会社 取締役CPO
1990年、埼玉県深谷市生まれ。大学在学中に、世界一周大学巡りを企画実施、複数社からスポンサーを募り23カ国50大学を訪問。2013年、教育会社の取締役副社長就任。「営業学」の研究をテーマにPBLを活用した独自プログラムを展開。2016年、株式会社ネームレス創業、代表取締役就任。大手企業・老舗企業など複数の企業や組織の新規事業に参画。2017年、大阪イノベーションハブ初の東京担当プロジェクトディレクター拝命。2019年から「プロデュースシンキング®︎(プロデュース思考®︎)」を提唱すべく研究活動・研修事業を展開。現在Team Energy株式会社でCPO(Chief Produce Officer)を務める。
中島 直樹
Team Energy株式会社 取締役
株式会社AILE 代表取締役
2010年中央電力㈱入社。Team Energyホールディングス構想から構築に関与。社内ベンチャーにて事業再生コンサルティング会社の代表取締役に就任し、結婚相談所、フィットネスジム、WEBマーケティング会社等の経営を行う。現在、全国展開するエステチェーンの経営を担いつつ、Team Energy取締役として経営管理を担当。
新たな取り組みで「Team Energy」を伝えていく
──2024年に新しく取り組むことはありますか?
2023年は新規の会社設立がなかなかできなかったので、来期に向けていろいろ準備しています。もっと加速度的にやりたいですね。
そのためにも、Team Energyとして初めて事業を行う計画があります。現在検討を重ねている段階で詳しいことはお話しできませんが、然るべきタイミングで皆さんにご報告できればと思っています。
──Team Energyには、人と事業が育ち合う森という概念があるじゃないですか。外の人から「具体的にどんなものなの?」と聞かれたら、なかなか答えにくいですよね。それを物理的な形にしていくみたいな感じですか?
そうですね。社内に向けてやってきたことを、社外に対してもやっていきます。
あと大きな挑戦といえば、M&Aを視野に入れていることでしょうか。
M&AでTeam Energyのエンジンを増やす!
──M&Aについてもう少し詳しくお聞きしたいです。
たとえば売上も利益も出ている会社の場合、そこは当然体制が整えられているわけですよね。そういう会社をM&Aによって、新規で数社作っていくことを考えています。
スタートアップを支えられるような形を作りたいんですよ。スタートアップは半年、1年では育たない。2年3年くらいかけてしっかり育てて、成長するまではTeam Energyがきちっと営業キャッシュフローで回るという形を来期以降は取りたいんです。
長い期間かけて支えてもらえることがわかっていれば、焦りがなくなる。いい意味での余裕が生まれると思うんです。そんな「じっくりと育てるための体制作り」としてM&Aを考えています。
自立していて営業キャッシュフローもきちんとあるような会社が、あと2〜3社揃ってくれば、Team Energyでも腰を据えていろんなことができるようになると思っています。
僕もM&Aは、Team Energyのひとつのエンジンになると考えているんです。だからこそ事業成長のスピードを高めるためにM&Aをしていきたいな、と思っています。買収後のPMIとして”Team Energyの運営に即したM&A”をしていくのが来年以降の目標です。
M&Aを行なうまでのプロセスも含めて、”Team Energyのエンジン”になってくれるような企業を選別できたらな、と思っていますね。
──M&Aを行う会社に合った経営人材を社長に据えないと難しいと思うのですが、そこに関してはどう思われますか?
イメージしているM&Aはある程度規模も体制もある会社を前提に考えているので、収益力を落とさないように効率化しながら、さらに利益を上げなくてはいけません。そういう意味では、既存社員の活用をできる社長じゃないといけないと思っています。
プロ経営者がいきなり社長に就任して「こうやれ!」みたいなオーナーシップ的なM&Aは考えていません。M&A先の企業が活きる経営方法が、本当の意味でTeam Energyに必要なんだろうな、というふうに思うんです。
M&Aした会社の経営をする人に関しては、必ずしも経営のプロやその事業に精通した人である必要はなく、しっかりとメンバーを活躍させられるような方であれば問題ないんじゃないかな、というふうに思っています。僕自身も当時M&AしたAILEの社長着任時は、エステのサービスをまったく知らない状況でしたしね。
──トップダウンでやるよりも、ボトムアップでしっかり既存の人材を活かしつつ、調整ができるような人間性が重要なんですね。
なかなか成長しきれないといった課題感を持っている人たちが中心になって「さらに自分たちの会社を良くしていこう」という流れが作れた方がいいと思います。ある意味ではM&Aが自浄作用のようなきっかけになり、もともとあったポテンシャルが発揮できるようになればいいですよね。
来期の目標は「20社設立」!?
──来期の目標はすでに決まっていますか?
来期の目標は「会社設立のスピードを上げること」「営業キャッシュフローで足場を固める」という2つが大きな柱になってくるでしょうね。
来期の会社設立でいうと、20社が目標です。
新規会社設立数とM&Aの件数、あとは事業をいかに立ち上げていくかが重要なところなのかなと思っています。
──会社設立20社ですか!
1年間で20社設立って、かつてない数字ですよね。いまが約10社ですから、単純に倍になるわけです。リソースもいまより倍になることを考えると、簡単なことではないなっていう。
単純計算で2.5週間に1社ですよ。
しかも単純に会社を20社設立するということではなく、以前よりも精査された20社ですよね。
2023年6月からWantedlyをはじめて半年弱、最近かなり手応えを感じているんです。いままでは全部ゼロから仕立てなきゃいけないマインドでいたのですが、「事業モデルやサービスイメージを持ちつつ、Team Energyでさらに成長したい人」とのご縁が増えてきた。これは20社設立という大きな目標達成の追い風になっています。
あとは「どういう事業をやっていくとTeam Energyの勝ち筋になるか」や「出会いから設立までの流れが難しい」という課題も少しずつ解消されるような仕組みを整えられてきています。
Team Energyには「事業BOX(事業アイディアのデータベース)」という資源がありますが、より数も質も上がってくれば、20社は現実的に届く目標だと思っています。
──事業BOXの仕組みをどう活用しますか?
一人ひとりにあった事業アイディアを一個一個仕立てていくものです。
たとえばAという事業モデルを特定のエリアでやり、同じ事業モデルをエリアを変えて行なうとかは可能ですよね。また、アイディアや勝ち筋のある商材を扱ってスタートさせて、そこから派生事業を考えていくこともできると思います。
いきなり「0か100か」みたいな事業アイディアからスタートするというよりは「この人は営業力があるから、こういう事業アイディアでマッチングすると最低限稼いでいけるよね」のようなアイディアをストックしていく。
大変ではありますが、少しずつ仕立てられてきているのかな。
──そのほかに考えている戦略はありますか?
社長人材募集に関しては、今期やってきたことに加えて「Team Energy Seeds」のイベント企画をいくつか実施したいなと思っています。
肌感覚として、社長人材の募集はかなり形になってきました。あとは「会社設立までのプロセス」と「どういった事業でどういった戦略でやっていくか」。これらをいかにスムーズにできるかを、ディスカッションしています。ある程度はフォーマットを作りつつ社長に伴走できる流れを構築しているので、今期に比べて来期の方がよりスムーズになると思っています。
試行錯誤しながらにはなりますが「どうやって設立に持っていくか」に狙いを定めて挑戦していきたいですね。
来期ギリギリでも20社というハードルを超えたら、Team Energyのいい流れができてくる感じがします。
よりよいチームや場作りに向けた1年に
──ここまで話してきていないことで、来期やりたい施策などはありますか。
来期の僕の目標でもありますが、新しい会社がどんどんできてきますよね。それだけ多くの会社が設立できるバックアップ体制があることが、非常に重要だと思っているんです。Team Energy自体の受け皿をきっちり作っていくことは、僕のひとつのミッションだと考えています。
「収益の見える化」とか「管理ルール」とかでスムーズな流れも含めて、Team Energy側の体制づくりをできればと考えています。
M&Aの話の時にも話したのですが「Team Energyのエンジンを作りたい」というのがミッションです。そういう核になるような仕組みを作るのが来年の目標かな。
いままでずっと、サッカーでいうとディフェンダーのイメージで「守らないといけない」と思っていたんですが、来年は”守備的ミッドフィールダー”くらいにはなりたいですね。「攻めを応援できるような守り」みたいな存在になれたらと思っているんです。
あとは稼げる事業を持っている会社をTeam Energyに作りたい、という想いもあります。Team Energyにエンジンを作っていけるような1年にしていきたいなと思います。
僕は会社設立への仕掛け、ひいては仕組み化というところに挑戦したいです。そのために社長候補者との出会いの質と量を上げることと、派生して事業を構想できるような体制を作り上げていく。
20社設立を明確な目標として掲げているのに加えて、Team Energyとしての新規事業の準備を始めていきたいですね。
Team Energyはいままで「会社を作って育てていく」という自社で完結するグループ経営という形に昇華させていました。今後はその仕組みや「社長を発掘」「育成」「マッチング」などの知見を、対外に広げる場作りも仕込んでいく予定です。
この2軸は自分のミッションかなと思っています。
中島さんも金田さんも賢い系の話をしてくれたから……(笑)。
今年のいちばんの本当の成果は、3人の役割がちゃんとできたし、それがうまいこと回り出したのが大きいんですよ。3人が一枚岩になるきっかけというか。
やっぱり「Team Energyという名前らしい組織を作りたいね」という意識があるんですよね。個性をなくす必要はないと思っているんだけど、Team Energyっていう社名にふさわしい集合体を作りたい。
たとえば普通の会社は、いくつか事業があったらここ事業はよくないけれど、こことここの事業は利益を上げていて、トータル見たら売上も利益も達成していればそれでいいわけです。でもTeam Energyはそういうわけにいかない。各カンパニーが全部、売上と利益を達成しないと。トータルで見るという考えは厳しいんです。
そういう意味では全員が同じベクトルを向いている状態で「よっしゃ!」と気合いを入れる、みたいな。助け合うこともあったり情報共有することもあったり、ライバルであったりね。外から見た時に「よくこんなチームを作れましたね!」みたいなところにいきたいなと思いますね。
まさに社名を代弁する組織にするということですね。
まとめ
「新会社20社設立」「M&Aを実施」など、大きな目標も飛び出した経営陣座談会。
経営陣が大きな挑戦を掲げていることからも、さらなるTeam Energyの成長を目指す姿勢がうかがえます。
ぜひ2024年のTeam Energyにもご期待ください!
前半は2023年の振り返りを行っています。こちらも合わせてご覧ください。