2024.02 08

インタビュー

Team Energy経営陣座談会 〜2023年の振り返り〜


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Team Energy経営陣座談会 〜2023年の振り返り〜

目次

2023年に田中、金田、中島の新しい経営陣を迎えたTeam Energy。

1年を終えるタイミングで、当初掲げた目標に対しての振り返りやTeam Energyのこれからについて話し合うことに。今回は2023年に3名が感じたTeam Energyの変化や課題について振り返ります。

後半では2024年に向けた抱負や目標なども語っています。

プロフィール

田中 正
Team Energy株式会社 代表取締役社長
スポーツクラブで働き、オリンピック選手育成に情熱を注ぐ。37歳で社内ベンチャーで起こした事業でマザーズに上場。100人の社長を育成するという志を持って(株)アンビシャスを創業する。その後、(株)関門海(東二部) 玄品ふぐ展開の会社再建で代表取締役社長に就任。社長兼CFO、会長兼CEOを歴任して退任。現在Team Energy株式会社で代表取締役社長を務める。

金田 隼人
Team Energy株式会社 取締役CPO
1990年、埼玉県深谷市生まれ。大学在学中に、世界一周大学巡りを企画実施、複数社からスポンサーを募り23カ国50大学を訪問。2013年、教育会社の取締役副社長就任。「営業学」の研究をテーマにPBLを活用した独自プログラムを展開。2016年、株式会社ネームレス創業、代表取締役就任。大手企業・老舗企業など複数の企業や組織の新規事業に参画。2017年、大阪イノベーションハブ初の東京担当プロジェクトディレクター拝命。2019年から「プロデュースシンキング®︎(プロデュース思考®︎)」を提唱すべく研究活動・研修事業を展開。現在Team Energy株式会社でCPO(Chief Produce Officer)を務める。

中島 直樹
Team Energy株式会社 取締役
株式会社AILE 代表取締役
2010年中央電力㈱入社。Team Energyホールディングス構想から構築に関与。社内ベンチャーにて事業再生コンサルティング会社の代表取締役に就任し、結婚相談所、フィットネスジム、WEBマーケティング会社等の経営を行う。現在、全国展開するエステチェーンの経営を担いつつ、Team Energy取締役として経営管理を担当。

目指す「Team Energy」の姿へ向けた仕込み期間

──まずは、今年を振り返ってみてどうですか?

いままでの経験は活かされている感じはするんだけど、結果が出にくく、自分が思い描くような形にはならず……。「いままでと違う感覚でやらないといけないんだな」ということに慣れてきました。

これがTeam Energyという会社の良さでもあり、難しさでもあるような気はしてますね。

今期で結果を出すところまではつながりませんでしたが、プロセスの観点で言うと、当初仮説を持って始めたことの検証ができて手応えも感じられている状況です。来期に向けて仕込みができたと感じています。

良かったと思うのが、Team Energy Academia(以下、アカデミア)を始められたこと。

社長を育成する場として始めましたが、グループ全体の一体感もできたし、学びの場として社長同士が連携を図れる場にもなりました。

社長のみなさんの生きた実学を共有する場にもなったので、経営者としての力が1年前に比べてやっぱり別人レベルで変わったと痛感しています。発する言葉がより責任感を帯びていますし、予算目標に対するコミットメントについても、自分の責任の下でやり遂げるという意志が強まったように感じます。

僕はお二人よりも後に役員として参画したため、試行錯誤を経験した1年でした。結果として僕の職責はまだ果たせてないなと実感してます。ネガティブな意味ではなく「やらないといけないことが、これからもたくさんある!」と考えているので、やれること・やれないことを分別していかないといけないんですね。

アカデミアを通じて各社の代表とのコミュニケーションも図りましたし、田中さんのご指導や金田さんのサポートのおかげで、2022年創業のスタートアップ企業がある程度形になってきています。

そういう意味では、今年は来年に向けた準備の期間だったのかなと思っているんです。

「仕込みの時期」というのは金田さんもおっしゃっていましたが、2024年以降のTeam Energyが目指す行動計画を実践する、体制づくりの期間だったんだと捉えています。

社長の成長なくして事業の成長は起こり得ない

──2023年4月に取材した記事で、田中さん、金田さんには「グループ企業の成長に向けた経営戦略とは」というテーマで目標について話していただきましたが、目標に対してはどうでしたか?

目標に対しては、不十分さはありますね。「情熱持って、執着心持ってやりきれよ!」ということは伝えてきていたんですけどね。ただ、もともと目標としていた”目標達成のための準備”は達成できたかなと感じています。

──アカデミアのような場を作れたことが今年の大きな収穫ということでしたが、具体的にはどのような成果でしょうか?

感じている成果は、どちらかといえばマインド面ですね。「いま自分がやっている仕事が会社を通して世の中にどうなっていくのか?」という意識の部分。それが醸成してきて、ようやくスタートラインに立てたんじゃないかなって気がしています。

普段の会話や応答とか、相談の内容の言葉に、意識がだいぶ変わってきたんだなという感じがしています。

──いちばんの壁はどういったところにあると考えていますか?

課題としては、各カンパニーの社長たちの戦略と数字がひも付かないことかな。

「こんなことをやりたい」という、ふわっとしたビジョンとか戦略に近いようなことは言うんだけど、それを数字にひもづけていった時、組織にかかるコストやマーケティング費用がいくらかという具体的な話にはなっていかないんですよね。これは経験がないからこその「ベンチャーあるある」なんでしょうね。

それに対して「そんなやり方やったら数字ついていけへん」みたいなコミュニケーションをしなければいけないので苦労しましたね。

──金田さんは「社長の経験不足」という課題と、どう向き合っていくべきだと考えていますか?

まずは設立する前の段階で、しっかりと向き合って意思や覚悟をしっかりと醸成する。もしくはしっかり意思を持っている人と手を組むのもいいと思っています。

Team Energyとしても、以前に比べて設立前にしっかり吟味するというプロセスを踏むようにしているので、まずはそこからという基本的な部分からだと思っています。

きちんとプロセスを含めて検証して、学びとして組織知に変えて活かし続けることはTeam Energyとしてやり続けないといけないですよね。

あとはやっぱり、「社長の成長なくして事業の成長は起こり得ない」のかな、と感じています。

正さんを筆頭に「社長の成長」にすごく重きを置いていて、じゃあどうやったら成長するのかって、やっぱり事業にコミットするということなんだと思うんです。「社長の成長と事業の成長をどう促していくか」というところが共通言語化・認識化できてきたのかなと感じるので、そこはもっと捉えていかなきゃいけないですね。

ただ最終的に、その社長の特性が活かせる事業かどうかも大事だと思うので、そういう面も見ていかなきゃいけないなとは思いますね。

──未経験がダメなのではなく、成長する土壌があるかどうかを見ているということですかね。

「できあがってきた事業をより大きくしましょう」だったら経営経験があった方がいいのかもしれないですけど、どちらかといえば「まずは売上を上げましょう」から始まるので、重きを置く部分が違うのかな、と最近思ったりしてます。

会社の設立で見えてきた「連続性」

──会社設立でいうと、4月からどういった会社が立ち上がりましたか?

立ち上がったのは「株式会社ハンドリング」と「一般社団法人合意形成総合研究所」。加えて「株式会社Snow Dome」が復活しましたね。

「株式会社ANY」も3月設立ですね。

ANYは、最初に企画を聞いたときから「これは絶対いける」と思っていたんですよね。

1つロールモデルを作って、きちんとマーケティングをやったら大化けするなと思っています。

それに対してハンドリングは、ANYみたいに横展開で簡単にできる商売じゃないので。

成長の曲線は緩やかかもしれないですが、人と企業の方にフォーカスを置いて安田社長がきちっとやっていけるなら、注目されるようなところまで持っていけるんじゃないかなと。ハンドリングは僕より金田さんの方が共走者として合うかなと思って見ていますけどね。

ハンドリングは設立前からいろんな議論をしてきて、当初の事業アイディアと全然違う形でスタートすることになりました。安田さんは人材業界の経験がない状況から始まったんですよね。でも藤堂さんという新しい共走者の方のおかげもあってか、だいぶ吹っ切れた感があります。来期が本当の意味のスタートかなという感覚ですね。

どれだけいいお客さんに恵まれるか、あとはいかに実績を作れるかというところだと思うので、そこが来期の期待するところです。

「安田さんの人柄がどれだけ出てくるか」なんですよね。

アレやれコレやれと指示を出しても、結局独特な社長なので彼の人柄が出てきて初めて強みになっていく感じなんですよ。

あとは「特徴のある形を作れるかどうか」で大きく飛躍するか決まります。ただ売上規模は大きくなくても、高収益率の高い会社にはなると思っていますね。利益規模で勝負する会社なのかなと。

少し違う視点かもしれないですが、Team Energyに連続性ができたなと感じていまして。

毎年1月に開催する正月会で思うのですが、毎回社長の顔が違うんですよ。いまTeam Energyにいる社長たちはこれからも居続けてくれるんだろうなというイメージが湧いているんです。

中間ホールディングスの編成があって、それぞれの役割が明確になったのが1年の大きな成果。この土台ごとに各社がこれからもずっと続けられる”連続性”が本来の成長だと思うんです。そういった面でこの1年は「Team Energyとしての大きなターニングポイント」だったんじゃないかな、と勝手に思っています。筋が通りましたね。

ええこと言うね!

来年は「20社設立」を掲げていますが、資金を食い潰すだけの20社ではなく、まずは走り出してきちんと黒字化できる見込みのもと設立する20社です。

事業内容が明確かつ、ある程度筋道を立てた上で設立に至るところもそうだし、そもそも社長の質というか、Team Energyへの共感度も高い。今まで以上に質の高い設立になるんじゃないかなと思います。

会社を発信することでTeam Energyらしさが見えた

──金田さん自身は、掲げた目標に対してどのように感じていますか?

結果として会社がどれだけ生まれたかっていうと、今期は目標を達成できませんでした。ですが来期は20社設立を目標に設定し、もう目処が立ってきているところもあります。

そういう意味で今年は、仮説・検証ができて来期につながる1年になったかなと思っています。

今年だけでも社長候補者30名ほどと面談を行なったので、Team Energyが「社長を目指す人からどう見られるのか」を肌身で感じられました。もちろん、合う人・合わない人もいました。完全には言語化・体系化できてないんですけど……Team Energy内で肌感覚でも共通意識が蓄積できたというのが大きいですね。

なにより今年は、Team Energyがどんな会社かを対外的に伝える機会が圧倒的に増えました。共感してくれる人がいることも実感できたので、会社設立に向けた動きが加速度的になってくるかなという期待感がありますね。

──先ほど30人もの面談で「Team Energyがどう見られるのか」という話がありましたが、実際どういうふうに見られたと感じましたか?

ひとつは「社長を作り続けるのがTeam Energy」ということ。

創業者の中村が「社長は日本の宝だ」と言ってましたが、それを信じて会社を設立し続けることにこだわってやっていますからね。

あとは単に会社を作って終わりではなく、作る前から伴走し、作ってからも教育の場があるのがTeam Energyらしさです。

そんな姿勢に対して「自走する力が不足している」とか「もっと事業を成長させたいし、自分自身も成長したい」という人には、やっぱり”Team Energy”という会社が必要とされることを実感しました。これは来年に向けてすごくいい収穫かなと思います。

新たな取り組み「Wantedly運用」「アカデミア設立」

──お二人が役員に就任されたのが3〜4月ですよね。Wantedlyの運用もこの頃でしょうか?

4月の上旬に取締役COOになって、登記としては5月の連休明けに代表取締役になっていますね。

5月に会社を新規で10社設立する目標が正確に決まって、そのタイミングでコーポレートサイトのリニューアルとWantedlyの運用もやりましょうという話になりました。

──Wantedlyはどのような影響がありましたか?

意思が明確な人は、Wantedlyをくまなく見ていますね。Wantedlyだけじゃなくて、TEマガジンの記事だったり映像だったり……面談で「こういう映像があるんです」と伝えたら「もう見ましたよ」みたいな(笑)。コミュニケーションが爽快なんですよね。

逆に「Team Energyじゃなくていいんじゃないの?」と感じる方は、大体何記事かしか読んでいないとか上澄みだけを見ていらっしゃる印象があります。ここは結構差として大きいという感覚がありますね。

──Team Energyの活動や良いところが、以前と比べてWeb上に表現されているのは大きい変化ですよね。

そうですね。

面談をしていても「Team Energyはどんな会社なのか」を対外的に伝えやすく、認識してもらいやすくなったのは大きいですね。

──今年はアカデミアの設立などもあり、一体感を感じる機会が多かったのですが、なにかターニングポイントはありましたか?

アカデミアの最初の頃に、正さんがガツンと言ってくれたんですよね。本当は社長たちも運営に携わらなくてはいけないところを、こちらばかりが運営していて……。正さんが「そういう関係じゃない、みんなで運営しないとダメだ」ということを、ガツンと。

そこから社長たちもスイッチが入ったのかな、と思っています。事前に連絡が来て調整してもらったり準備を仕切ってもらえたりもするようになりました。Team Energyとしての一体感が増したんです。

準備を手伝う姿勢が強ければ強い人ほど、やっぱり結果が出ていると思います。

そういう姿勢の人の方が「見込みあるな」となりますよね。

僕が一旦Team Energyを離れて戻ってきたときに、いい意味のギャップを感じたのはその「人間的な教育もできている」ことですね。

新体制以前のTeam Energyは「各社の代表者」という印象が強かった。

運用全体の変化点でもあるのですが、前のTeam Energyは「その社長にとことん任せる」ところがありました。これってかなり人に依存したやり方で、その人の仕事の進め方ひとつで業績も向かうべき方向も大きく変わってしまう状況なんです。

そういう意味で前のTeam Energyは、人に対する教育があまりなかったのかもしれません。

それが僕が戻ってきてみたら、正さんがメンター・メンティーの関係を構築してくれたことで一体感が生まれていたんです。「社長とは?」というところの教育もなされてこられたので、そういうところがアカデミアにつながっていると思います。

アカデミアはどちらかというと実務的なレクチャーが多いのですが「ベースは人の教育」という部分を、正さんが取り組んでこられたからだなと思いますね。Team Energyの大きな変化のひとつです。

いまお話を聞いていて感じたのは、共走者を少数に限定したということが良かったなと思っています。結構大きな決断だったんですよ。

今年の2月ぐらいまでは共走者がたくさんいました。社長がいろんな人に相談をして、結局言われることが人によって全然違うことが結構あって……。

一見すればすごく豪華なスペシャリストの方々がいて、社長からすると心強いと思えていたかもしれないんです。でも始めてみると、そういう方々を活かしきれなかったり、社長としての実力が伴ってなかったりという状況。いろんな人に相談しては振り回されてしまっていました。

そんなときに正さんが「共走者を絞ろう、一旦は人を増やさないでやっていこう」と言ってくれて、ようやく腹をくくれたんです。結果的にこの一体感にもつながっているし、社長がまっすぐ成長していけるっていう状況につながったのかなっていうのは感じてますね。

そこに加えてやっぱり人間性や「経営者として」という部分をしっかり伝え続けられたのも大きいです。関わる人も共走者も、多ければ多いほどブレていくなというのはいまも感じるので、すごく大きい変化だったなと思います。

まとめ

結果が出せなかった部分もありつつも、対外的なコンテンツの発信やグループ全体の一体感が生まれた2023年。

次回は2023年を踏まえて、2024年の目標について聞きました。

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