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花畑さんの経歴とフリーランスへの転身
──ご経歴について教えてください。
延岡出身で、九州保健福祉大学を卒業後、延岡信用金庫に2年間勤めたのちに転職し、自治体での健康づくりをきっかけとしたコミュニティ形成や、スポーツ振興、イベント企画に携わっています。現在はフリーランスとしてWebセミナーのディレクター業を中心に、スポーツライブ配信にも取り組んでいます。あとは、営業の代行や、スポーツの写真を撮ったり、映像制作もやっています。
スポーツは、バスケットボールを学生時代から実業団まで続けてきました。
現役の最後は、ミズノ株式会社バスケットボール部に所属をしていたのですが、チームとは今でも交流を続けており、スポーツをきっかけとした人とのつながりは大きな財産となっています。
また、2021年からは母校である延岡学園の男子バスケットボール部のプロモーションのサポートや、高校生へのSNS運用の指導にも取り組んでおりまして、現在も延岡との関わりは続いています。
──2020年からフリーランスとして活動されているそうですが、異業種のフリーランスに転身されて苦労はありませんでしたか。
コロナ禍でWebセミナーを担える人材が不足しており、ライブ配信がさまざまな分野で必要される時期でしたのでディレクター業務のお仕事をたくさんいただくことができました。
その経験もあって福岡県内では、公益財団法人 福岡県スポーツ推進基金さんのスポーツ配信事業に携わることもできました。
ただ、急速に時代が変化しているのもあり、フリーランス3年目からは事業内容のアップデートや、見直しに悩みました。
会社員時代には経験できない仕事や人との出逢いがあるというのもフリーランスの魅力ではありますが、うまくいかないことや失敗もたくさんありましたね。
しかし逆に考えれば、柔軟にチャレンジをしたり、撤退できるのもフリーランスという働き方の強みであり魅力だと思います。
──スポーツ関連のお仕事には以前から興味があったのでしょうか。
大学でスポーツ健康福祉学を専攻していたので、勉強してきたことや「健康運動指導士」の資格を活かしたいという想いがありました。
また、高校時代から写真を撮ることが好きだったのですが、それが仕事になっているのも嬉しいです。
CEOオーディション参加のきっかけと成果
──そんななかで、CEOオーディションに挑戦しようと思ったきっかけを教えてください。
所属するコミュニティでの情報交換のなかで、CEOオーディションのことを知りました。ビジネスプランが不要で、結果が出なくても他の参加者の方々との繋がりが得られますし、「これはメリットしかない」と思って応募しました。
──とくにCEOオーディションのどの点に興味を持たれましたか。
こうしたイベントの多くは事業プランが評価対象になると思いますが、CEOオーディションでは想いや熱意などを評価するという点がおもしろいと思いました。
──実際にオーディションに参加してみて、どのような感想を持たれましたか。
これまで行動してきたことが間違ってなかったというか、県外で頑張ってきたことが故郷の延岡市でも受け入れられて、とても嬉しかったです。ただ、これまでも県外の起業イベントで登壇した経験があるのですが、それらと比べると「延岡市はまだまだこれからだな」という印象も受けています。わたしのように県外からの参加者も多かったですからね。
──現在は県外で働かれている花畑さんだからこそ、延岡市の課題も目に付くわけですね。
延岡市は自然豊かでご飯もおいしく、とても魅力的な場所だと思います。ただ、仕事や娯楽、人との出会いにおいては、都市と比べて物足りなさを感じることがあります。実際にCEOオーディションへの参加にあたって、現在も延岡に住んでいる友人とも延岡について意見交換をしたのですが、やはり「延岡だからしょうがない」「延岡には何もない」といったネガティブな声が上がるんです。
──そういった状況からの脱却も、今回CEOオーディションに参加された理由のひとつなわけですね。
はい、ひとりの力では延岡市全体を盛り上げることはできませんが、まずは「失敗してもいいから、自分たちで考えて延岡なりのおもしろいことをやってみよう」というようなかんじで地域の熱量や温度感を少しずつ上げていければと考えています。延岡に住んでいる人はもちろん、Uターンをして延岡で働く人や、今回CEOオーディションに参加された方々と協力して、少しずつ輪を広げながら取り組んでいきたいです。
延岡市の未来と花畑さんのビジョン
──チャレンジステージのプレゼンテーションは、福岡での取り組みを活かして、延岡市の子どもたちにさまざまなスポーツを体験してもらいたいという内容でした。
昨年、福岡市で「スタージャンプ福岡」というイベントを担当させていただきました。
こちらのイベントは、福岡のスポーツチームと子どもたちがふれあうことで子どもたちに福岡とスポーツを好きになってもらうというイベントです。
また、さまざまな競技のスポーツチームが連携することで、新たな出逢いや発想も生まれてきますし、繋がりづくりの場にもなっています。
トップアスリートの立ち振る舞いや指導を延岡の子どもたちに身近に感じてもらえると刺激になりますし、宮崎県や延岡市に縁のあるアスリートとふれあうことで、延岡に対して誇りを持ってもらえると思うんです。
──CEOオーディションを通じて、印象に残ったことはありますか。
これまでも目標を掲げる人にはたくさん出会ってきましたが、それを実行までできる人はほとんどいなかったというのが正直なところなんです。けれどCEOオーディションでは、すでに有言実行を果たして6月からの法人化を決めている参加者がいます。オーディション終了後には懇親会を開催しましたが、参加者のみなさんとの交流を通じて刺激をいただいています。
──最後に、今後の事業の展開や抱負についてお話いただけますか。
これからも延岡でのCEOオーディションを続けてほしいので、私自身もすごく結果にこだわっています。今回のオーディションを通じてスポーツが好きな企業を3社ほどご紹介いただく予定なので、スポーツイベントを通じてどれだけの価値・メリットを行政や企業に届けられるかを提案していきます。
「延岡が好き!」「延岡を面白くしたい!」「ずっと延岡で暮らしたい!」という想いがある人はたくさんいると思うので、全国各地の「延岡が好きな人」を巻き込んでいきながら、事業をかたちにしていきたいです。