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思わぬかたちで幼稚園教諭から小学校教諭へキャリアチェンジ
──まずは簡単に、秀島さんの経歴について教えてください。
幼稚園教諭と小学校教諭を通じて、20年ほど子どもの教育に携わる仕事をしてきました。
──教員の道を志したきっかけはなんだったのでしょうか。
もともとは小学校のときから英語教室に通っていて「CAさんになりたい」という夢があったのですが、当時はジャンボジェット機が主流で身長制限が厳しく、CAの夢は諦めないといけなくて。それで「自分の好きなことを活かすなら、英語以外にあるかな」と考えたときに、子どもが好きで、エレクトーンもやっていて、美術も好き……と突き詰めていったら幼稚園の先生しかないと思ったんです。ただ、英語を活かす仕事も諦めきれず、幼稚園の先生とビジネスのどちらの進路も選べる国際教養学科がある短期大学に進みました。
その後、「英語の仕事」と「教員」の両方を叶えられるということでインターナショナルスクールに2年間務めたのですが、海外の方と仕事をするのは文化の違いもあってすごく難しくて。そこでせっかく免許も取ったのだからと、私立幼稚園の常勤講師として働き始めました。
──そこからだいぶ紆余曲折があったそうですね。
そうなんです。その後、長く幼稚園の先生として働こうと思い公立の幼稚園へ移ったのですが、公務員として幼稚園教諭を務めるためには試験を受ける必要があるんですね。ただ、大阪市の幼稚園教諭は非常に狭き門でして、受験を渋っているうちに、今度は大阪市の方針転換で「幼稚園教諭と小学校教諭の両方の免許が必要」と受験資格が変わってしまって。
当時の園長先生のサポートもあって、仕事を続けながらなんとか通信大学で小学校の教員免許を取得し「これでようやく試験に再挑戦できる」と思ったら、教育委員会から「小学校の人手が足りないので、小学校の教員をお願いできませんか」と連絡が来たんです。泣く泣く小学校の教員として働き始めることになりました。
──教育の対象が幼児から小学生に変わることで、やはり戸惑いがあったんですね。
「ランドセルを背負う年頃になると生意気やろな」と決めつけていたので、絶対無理と思っていたんですけど……いざ始めてみると「こんな可愛いんやなぁ」って(笑)。
──やはり幼稚園教諭のキャリアがありますし、受け持つのは低学年だったのでしょうか。
それが最初こそ低学年の担任だったんですけど、次は6年生の担任を任されたんですね。課題のある学年だと聞かされて任されたので不安も大きかったんですけど、私も「ついて来んかい!」というタイプなので「怒るときは怒る、楽しむときは一緒に楽しむ」というスタンスを変えずに全力投球していると、子どもたちから「先生のクラス、めちゃくちゃ楽しいわ!」と言ってもらえるようになって。周囲の先生からも「高学年の担任に向いてるよ」と言われて、自分にそんな素質があったんだと驚きました。
──順調な教員生活に思えるのですが、そこからなぜCEOオーディションへ挑戦したのでしょうか。
その後は実力を認めてもらえて、課題のある学年を任されることが増えました。子どもたちをまとめ上げて翌年を迎え、担任が変わると、良くも悪くも子供たちの姿は変わるものです。残念ながら教育現場にも熱意がそこまでない先生は少なからずいて、温度差があるんです。まして教員は転勤があるので、どれだけ周囲の先生や子どもたち、保護者との信頼関係を築き上げても必ずリセットされてしまう。これを定年まで繰り返すのかと考えたときに、自身のキャリアについて疑問を抱いたんです。
私は今も教職員を天職だと思っていて、子どもに対する愛情と熱意は誰にも負けないと思っていますが、このまま教育の現場にいるとこの自信と熱意が損なわれてしまうと感じたんです。私自身を腐らせずに、子どもの教育に携わる方法はないかと悶々としていたときに出会ったのが、CEOオーディションだったんです。
CEOオーディションを通じて「夢は追い続けるもの」と前向きになれた
──CEOオーディションを受けることで、どういった学びや発見があったか教えてください。
CEOオーディションを通じて、「夢は追い続けるもの」と前向きにさせてもらったと思います。まさか自分がこんな大きなチャンスを掴めると思っていませんでしたが、受けるからには一生懸命やろうと積み重ねてきたことで道が開けたと感じます。
──秀島さんはCEOオーディション後にチャンスを掴み、Team Energyから社長デビューを果たされましたが、その経緯についてお話いただけますか。
CEOオーディションのファイナルでは、審査員の皆さん全員と連絡先を交換し、お話もさせてもらったのですが、具体的な進展はありませんでした。「こんな方法もありますよ」といった方法論にまつわるお話が多く、ピンと来なくて。というのも、私のベースには安定した公務員という職業があるわけで、それを辞めて挑戦するだけの決め手が欲しかったんですね。
そうこう悩んでいるときに、Team Energyの中村代表の秘書の方から「一度中村とお話ししていただけませんか」とメールをいただいて。そこで、具体的な事業プランも持たない私に「その人柄が欲しいんです」とTeam Energyにお誘いいただき、私自身を見て評価してもらえていると感じられたので決心がつきました。
──Team Energyグループからの起業で、魅力に感じた部分はどこですか。
他ではありえない抜群のサポートですね。とくに研修が毎月実施されていて、学べる仕組みが整っているところです。教職員にも経験年数に応じた研修会があるのですが、やっぱり自分の質を高めるためには研修は絶対に必要だと思うんです。
あとは、同じように起業した社長さんたちとお話できることも、私にとってはすごく魅力です。負けん気だけは強いので、ほかの方の活躍を見ることで刺激になるし、この環境は自分にぴったりだと思います。
まとめ
長年の教職経験と情熱を持ちながらも、新たな挑戦としてCEOオーディションに参加した秀島さん。
その独自のキャリアチェンジは、社長を志している多くの人に「夢を追い続ける勇気」を与えることでしょう。教員としての経験を活かし、今後はTeam Energyのサポートを受けて新たなステージで輝く秀島さんの姿から、私たちも多くのことを学べるはずです。
秀島さん、インタビューありがとうございました!