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Team Energyには様々な社長が輝いていますが、今回は株式会社AILEの代表取締役である中島 直樹にインタビューしました。中島はTeam Energyの創業時から在籍している、貴重なメンバーの一人です。彼がどのようにして社員からグループ会社の代表になったのか、どのような失敗を経験してきたのか、そのエピソードをお聞きしました。
中島 直樹
株式会社AILE 代表取締役
Team Energy株式会社 取締役
2010年中央電力㈱入社。Team Energyホールディングス構想から構築に関与。社内ベンチャーにて事業再生コンサルティング会社の代表取締役に就任し、結婚相談所、フィットネスジム、WEBマーケティング会社等の経営を行う。現在、全国展開するエステチェーンの経営を担いつつ、Team Energy取締役として経営管理を担当。
中央電力時代からジョインし、Team Energyメンバーへ
── 株式会社AILEの事業内容などについて教えてください。
株式会社AILEは、全国22店舗でエステチェーンを展開しております。レディースが20店舗でメンズが2店舗ですが、主には女性の痩身、フェイシャルを中心としたサービスを提供しております。このエステ事業は、元々20年以上営業を続けているということもありまして、多数のお客様からお喜びいただいています。
現在は、コロナという大きな打撃を受けましたので、経営を大きく改善するために様々な改革に取り組んでいます。
── 中島さんは、中央電力からTeam Energyに転籍されての現職だと思いますが、中央電力ご入社前はどういったキャリアだったのでしょうか。
私のキャリアは、ホームセキュリティとビル警備を手がけるセキュリティ会社で始まりました。9年間にわたり同社に勤務し、取締役として全体の業務管理を担当しました。これにより、経営者としての視点を身につけることができ、今でも役に立っています。
しかし、公共機関の仕事がメインだったため、予算削減や不況の影響を直接受け、会社は倒産してしまいました。その後、私は30歳で中央電力に転職しました。
── Team Energy(中央電力)に入社した経緯や入社の決め手になったのはどういったところだったのでしょうか。
私が転職サイトに登録したときに、担当してくれたエージェントが、私にぴったりな会社があるということでご紹介いただいたのが、中央電力でした。
入社してから後で知ったのですが、そのエージェントは元々中央電力の社員で、ご自身が辞められた会社を私に紹介してくれたみたいです。
── 中央電力ではどういった業務をされていましたか。
自分が応募した求人が、当時財務経理を担当していた取締役の補佐というポジションだったので、一番最初に配属されたのが財務経理部です。その中で経理事務はじめ、財務では銀行との交渉などを担当させていただきました。また、部署異動で様々な部署に配属され、いろんな経験をしました。
── その後、Team Energyにホールディングス構想が生まれて、そのまま入社されるという経緯だったと聞いておりますが、当時のTeam Energyでの業務はどんな内容だったのでしょうか。
中央電力の一括受電事業が右肩上がりのときに、当時の中村代表から過去に行っていた省エネ事業などを別会社で切り離して運営するという方針がありました。
私は財務経理の経験もあったので、その担当者に選ばれて、ホールディングス化の事務手続きも含めて、中村代表の考えを形にするという役割を担っていきました。
中央電力の社長室から自然とTeam Energyに移籍したというような運びになります。
── そういった経緯だったんですね。そこから様々な社内ベンチャーに関わられたり、その経営を担っていく流れになっていったのでしょうか。
はい。当時はいかにしてTeam Energyグループ全体を運営していくかという議論がある一方、新しい事業にチャレンジしていく動きがありました。いろんな新規事業を企画したり、トライアンドエラーを繰り返していました。
AILE社長に立候補し、業績改善に貢献する
── 聞くところによりますと自らAILEの社長に志願されたと聞いておりますが、どういった心持ちで志願されたんでしょうか。
AILEの社長に立候補する前にTeam Energyの社内ベンチャーとして事業再生をサポートをする会社の代表を務めさせていただいておりました。
事業再生コンサルティング会社は、中村代表に経営相談があった案件を私が実務的にその会社のサポートを行うというものです。営利目的というよりも、中村代表のお知り合いの経営者の方をサポートし経営の立て直しを支援するという役割です。
その事業会社では事業再生以外に有望な会社を買収するM&A事業も展開をしており、ひょんなことから当時買収提案を受けた案件がエステティックサロンを運営するAILEでした。
AILE買収後、私が経営に直接関与してはいませんでしたが、買収後ほどなくしたころ発生したコロナがAILEの事業を直撃し、AILEの経営体制が大きく揺らぎました。
そのAILEが経営体制で不安定な状況下、Team Energy内で買収に関わった人間として放置できないと感じ自ら社長に立候補しました。
── やっぱりM&A案件で関わっていたときの印象と、実際に社長になってから見えたAILEはまた違ったものがありましたか。
はい、全く違いました。コロナ前後ではお客様の志向もまったく異なりましたので、収益力も低下し現場メンバーも大変苦労しながらサロン運営を行っている姿を目の当たりにしました。
── そのような困難を乗り越えて今では大きく業績改善されたということは、やはり今までの経験がもたらした結果でしょうか。
経営者としてはまだまだではあるんですけども、私がエステの経験者でもプロでもないので、現場のメンバーが生き生きと働いていただける環境を作ることが何よりも重要だと思っています。やっぱり現場の状況を踏まえて経営判断するということが大切ですので、現場を無視した机上の空論にならないように常に心がけています。
── 素晴らしいですね。ちなみに、中島さんは前から社長になりたいと思っていたんですか。
そうですね。セキュリティ会社で取締役に選任されたときから経営者に近い立場で働く仕事の楽しさとか面白さはありましたね。当時からサラリーマンには向いてないなと思ってました。
Team Energyは失敗を許容してくれる文化があるからチャレンジできる
── 社長になってからの失敗エピソードはありますか。
事業再生コンサルティングの会社は失敗しました。業界の素人である私が経営改善を求めていったとしても、元々経営されていた方のこだわりがあって、なかなか受け入れていただけないというケースが結構ありました。
経営者の方々が、自身の失敗原因を冷静に見つめられていないケースも存在しました。被害者意識が強いという共通の傾向が見られましたが、その考えではうまくいきません。失敗には必ず理由が存在し、それぞれを見極めて改善することが必要です。そのプロセスで、元の経営者と意見を合わせるのが難しいという問題もありました。
もちろん何社か経営がうまくいった会社もあるんですけども、事業再生コンサルティング会社が大きく発展しなかったという面では、失敗だったかなと思います。
▲Team Energy創業者 中村誠司
── そんな経験もされている中で、先日中村代表から「失敗経験を経て、今これだけの活躍をしていて、何よりも嬉しい」という言葉を聞いた時にどう感じましたか。
Team Energyの中では、私が一番失敗してきたという自負があります。先ほどの事業再生コンサルティング会社の案件で完全にうまくいったものはやはり少ないですし、それ以外にもM&Aで手がけた案件がうまくいかなかったこともあります。Team Energyには大きな損失を出してしまいましたが、中村代表からはチャレンジには失敗はつきものだと教えられてきました。
そういう失敗も含めて、チャレンジを奨励してもらえる環境でした。今となっては失敗も笑い話に変えてもらえるようなTeam Energyの空気は、私にとって非常にありがたかったです。
── まさにそういう失敗経験を経て、最近では親会社であるTeam Energyの取締役に就任もされました。今後の抱負や今後の展望についてもぜひ教えていただければと思います。
Team Energyにはグループ会社に対して、様々なバックオフィスに関わるサービスを提供するという機能がありますので、攻めるために必要なサポートというよりも財務サポートや法務サポートなど会社を守るために必要な支援をしていきたいと思っています。若干グループ会社にとっては耳が痛いような話もするかもしれませんけども、そういった支援をすることが、後々に会社の発展に繋がるという思いで取り組んでいきたいなと思います。
── 中島さんはいろいろな経験をされてるからこそ、各グループ会社の社長に対して説得力もありますし、Team Energyにおいても重要な支柱になる部分だと思います。ぜひこれからもよろしくお願いします。